足立美術館の庭園美

足立美術館:生の芸術

世界一の庭園美。借景が織りなす「生の芸術」に酔いしれる。

島根が誇る足立美術館

静かな田園地帯を抜け、午後3時過ぎ。 島根県安来市にある「足立美術館」に到着すると、そこには多くの観光バスや乗用車が停まり、独特の活気に包まれていた。

島根が誇る足立美術館

しかし、一歩館内に足を踏み入れれば、そこは喧騒を忘れる「完璧なる静寂の美」が広がっていた。

◆窓の向こうに流れる、白い砂の「川」

まず目を奪われたのは、ガラス越しに広がる真っ白な砂の庭。 それは川というよりも、木々の間をサラサラと流れる雪のよう。午後の柔らかな光の中で、白砂はより一層輝きを増し、心を浄化してくれた。

窓の向こうに流れる、白い砂の「川」

◆山をも取り込む「借景」の魔術

足立美術館の庭園を語る上で欠かせないのが、背後の山々(勝山、亀鶴山、京羅木山)を庭の一部として取り込んだ借景。

山をも取り込む「借景」の魔術

◆借景が織りなす生の芸術

借景が織りなす生の芸術

◆自然の造形美: どっしりとした巨岩

自然の造形美: どっしりとした巨岩

◆遠くには那智の滝を彷彿とさせる一筋の滝

遠くには那智の滝を彷彿とさせる一筋の滝

◆高低差15メートルの壮大な人工の滝
足立全康氏の「庭園にさらなる深みと躍動感を与えるため」と昭和53年に自ら発案して作らせた人工の滝。遠景を近景に引き寄せるための魔法の白糸。

高低差15メートルの壮大な人工の滝

◆生の掛け軸: 窓枠の額縁

生の掛け軸: 窓枠を額縁に見立てた「生の掛け軸」や「生の額絵」。風に揺れる木々、光の移ろい。そのすべてが二度と同じ姿を見せない「一期一会の芸術」。

生の掛け軸: 窓枠の額縁

◆ガラス越しの額縁からの庭園

ガラス越しの額縁からの庭園

横山大観の「紅葉」

大観が描いた「永遠の光」を観たあとに、外の「生の光」を浴びた庭園を眺めると、自然の価値が何倍にも増して感じられます。この「絵画と庭園の往復」こそが、この美術館の真の醍醐味。

横山大観が描く「プラチナの衝撃」
今回、私の心に深く刻まれたのが、横山大観の日本画『紅葉』。 激しく流れる水しぶきを表現するために「プラチナ」が使われており、キラキラと鋭い光を放っていた。

横山大観の「紅葉」

◆繊細な美しさに宿る「おもてなしの心」

廊下の右側には全景が見える。

繊細な美しさに宿る「おもてなしの心」

廊下の右側には全景が見える。

◆通路左側の小さな箱庭

通路左側の小さな箱庭

◆黄色いツワブキ

広大な全景も素晴らしいのですが、ふと目を向けた通路脇の小さな箱庭や、片隅に咲くツワブキの花にも心奪われた。

普段なら見過ごしてしまうような草花さえも、ここでは完璧に手入れされたアートの一部。

黄色いツワブキ

スタッフから、「開園初期には、創設者の足立全康氏自らが玄関先で一人ひとりの来館者に挨拶をしていた」というエピソードを伺った。その深い愛情と情熱が、今も庭師たちの手を通じてこの美しさを守り続けているのだと思った。

◆旅を終えて:消えない余韻

夕暮れ時、少し暗くなってきた庭園の中で、白砂と池沼がどこまでも白く浮かび上がっていた。錦鯉まで美しい。

夕暮れ時、少し暗くなってきた庭園の中で、白砂と池沼がどこまでも白く浮かび上がっていた。錦鯉まで美しい。

帰宅してからも、目を閉じればあのプラチナの輝きと、ほんのりと色づいた気品ある紅葉が心に浮かんできます。 「庭園もまた絵画である」。その言葉の意味を、肌で感じた贅沢な時間でした。

ほんのりと色づいた気品ある紅葉

足立美術館を訪れて

「世界一の庭園」という言葉に偽りはなかった。しかし、そこにあったのは単なる豪華さではなく、松の葉一枚、砂のひと粒にまで宿る「人の情熱」と五万坪の一幅の絵画だった。

横山大観が描いたプラチナの光。 窓枠を額縁に変えてしまう借景の魔法。 そして、今もなお受け継がれる創設者・足立全康氏の「おもてなしの心」。

ここは、ただ景色を眺める場所ではなく、日常で曇ってしまった心の眼を、凛とした美しさで磨き上げてくれる場所だった。島根の豊かな自然の中にひっそりと、けれど力強く存在するこの桃源郷を、ぜひ一度その目で確かめてみてください。

東京からのアクセス方法

  1. 飛行機(最速・おすすめルート)
    羽田空港 (約1時間20分)→ 米子鬼太郎空港
    米子鬼太郎空港から連絡バス(約30分)→ JR米子駅
    JR米子駅 (約10分)→ JR安来駅
    安来駅から無料シャトルバスで約20分。
  2. 鉄道:新幹線(景色を楽しむルート)
    JR東京駅 (のぞみ・約3時間15分)→ JR岡山駅
    JR岡山駅 (特急やくも・約2時間15分)→ JR安来駅
    JR安来駅から無料シャトルバスで約20分。
  3. 鉄道:寝台特急「サンライズ出雲」(旅情を楽しむルート)
    JR東京駅(22:00発) → JR安来駅(翌朝 9:11着)
    夜のうちに移動でき、朝一番から観光できるため、歴史ファンや鉄道ファンに絶大な人気です。

JR安来駅からの無料シャトルバスは、1時間に1〜2本運行されています。公式サイトで事前に時刻表をチェックしておくと、待ち時間なくスムーズに入館できますよ!
今回は遅い到着でしたが、次回は早く行き、早朝の輝きを撮影したい。

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楽天でお買い物

日本一の庭園。ぜひ行きたいです。
お土産もかなり豊富そうですが、楽天でも購入できます。ぜひお買い物お願いします。

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💑【図録】足立美術館の庭園