足利フラワーパーク:樹齢160年の命をつなぐ物語
藤を愛し、守り育てる
「こんな景色、見たことない!」
足利フラワーパークの藤棚の下に一歩足を踏み入れると、思わず息をのみました。あたり一面、滝のように流れ落ちる紫、白、そして珍しい黄色の花々。
私たちが今見ているこの奇跡のような絶景は、ただの美しい花ではありません。実は、一つの家族の「藤を愛し、守り育てる」という一途な情熱と、それを支えた人々の不屈の努力の結晶なのです。
職人の愛が咲かせた「奇跡の藤」
藤の花は、種から育てると花が咲くまでに10年〜15年もかかると言われる、非常に手のかかる植物です。このパークのシンボルである大藤(樹齢160年!)は、まさにその手間暇の集大成。
見事としか言えない大木

ただ、ここまで育てるのは並大抵のことではありません。
長年の努力: 挿し木や接ぎ木など、さまざまな方法で繁殖させながら、毎年欠かさず丁寧な手入れが必要です。特に花が終わった後の「花柄摘み」などは、果てしない作業です。
幹と支柱の芸術
広大な藤棚を支えるため、無数の支柱が張り巡らされています。これは単なる補強ではなく、藤の生育を助ける「愛の設計図」です。
💜 支柱は努力の賜物
支柱が見事に作られている。スタッフの努力の賜物。

私たちは、この圧倒的な美しさから、花を育てる職人さんたちの愛情と執念を強く感じずにはいられませんでした。
絶景フォトスポット!紫・白・黄色の光のトンネル
パークでは、色や形が異なるさまざまな藤の絶景を楽しめます。まるで別世界への入り口のようです。
💗光のトンネル
空を覆い尽くす紫藤の下を歩けば、そこは光のトンネル!

紫藤を下から見上げる。空に向かって、光のトンネルのようなスポット。

空から降ってくるような八重の藤。舞妓さんの髪飾りを思い出す。

💛 キバナ藤:青空とのコントラストが最高
キバナ藤。やや淡い黄色がかった藤。青い空と美しいコラボ。珍しい黄色の藤は太陽のような明るさで私たちを迎えてくれます。

🤍 白藤:楚々として優雅なトンネル
白藤のトンネルは、まるで清らかなベールをくぐり抜けているかのようです。楚々とした美しさに心が洗われます。

白藤のトンネル。トンネルを抜けるとまた美しい白藤が!

幹をギプスで!不可能を可能にした「大移植」の物語
実は、この藤は元々別の場所で育っていました。現在のパークが整備された裏には、「最大の危機」と「奇跡のプロジェクト」がありました。
幹の直径が1メートルを超える大藤。移植は前例がなく、「不可能」とされていました。
樹木医の情熱
しかし、当時のオーナーの情熱に応えるべく、女性初の樹木医・塚本こなみさんが立ち上がります。彼女はなんと、骨折の治療に使うギプスをヒントに、幹を石膏で固定して運ぶという革新的な移植法を編み出したのです。
延べ2千人もの地元の職人たちの協力のもと、1996年、大藤は現在の場所へ無事に移送されました。
その後も、経営難や台風、病害など多くの苦難がありましたが、創業者一族と社員、そして地域の人々の「藤を愛する気持ち」によって、パークは生き残りました。今では閑散期に始めたイルミネーションも大人気となり、一年中楽しめる場所へと成長したのです。
奇跡の絶景
公園全体の手入れもまさに見事としか言えない。

💖 私たちが藤に心打たれる理由
私たちが足利フラワーパークの藤に感動するのは、その美しさだけではないでしょう。
そこには、藤の幹のように太く強靭な、早川家三代にわたる「藤への一途な愛」と、困難を乗り越えた人々の「絶対に諦めない希望」が詰まっています。
ぜひ、この春、あなたもこの「愛の結晶」を肌で感じてみてください!
写真家Mr.Soutanのコラム
藤の花の見頃が終わっても、パークは四季折々の美しい花で私たちを楽しませてくれます。職人さんの「藤を愛する手」は、他の花々にも注がれています。本当にありがたいです。
次回は紫陽花の花をテーマでお送りします。
毎月1日と15日を楽しみにお待ちください。
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息を飲むような藤。小さな藤しか見たことがないため、信じられないぐらいの大きさですね。
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💑鉢植えでも育てることができる藤です
💑藤苗木・八重黒竜(ヤエコクリュウ)
💑清涼感のある葉藤です
💑藤の苗木・黒龍(コクリュウ) 一重
